管理人が軽貨物を開業した時は、30歳と若かったせいか「軽トラ1台で仕事ができて、ある程度稼げればいい」くらいに思っていて、あまり深く考えずに開業しました。
そんな考えで始めたことでも、20年続いているわけですから、簡単と言えば簡単なのかもしれません。
しかし軽貨物を開業するということは、サラリーマンやアルバイトと違って、個人事業主になるので、今までは上司に相談してから決めていたことなどできなくなります。
つまり仕事におけるすべての責任を自分で負うことになるわけですから、ある程度の心構えは持っていた方が良いでしょう。
そこで今回は、管理人が開業当時から常に心掛けていることや注意していることを「心構え」としてまとめてみましたので、参考にしてみてください。
心構え①個人事業主としての自覚を持つ
まず軽貨物開業の大前提として考えておかなくてはいけないのが「個人事業主としての自覚を持つ」ということです。
サラリーマンやアルバイトというのは、当然のことながら企業に雇用されている立場ですから、いざという時は雇い主の責任になります。
しかし、軽貨物はどこからも雇用されていない状態ですので、業務上起こったことは基本的には、すべて自分の責任で解決しなくてはいけません。
軽貨物の仕事を斡旋してくれる業者に所属してはいても、それは雇用ではなく、あくまでも“斡旋”です。
斡旋された仕事を請け負った時点で、その仕事で起こることはすべて自分の責任になるのが個人事業主というものです。
例えば、仕事で失敗して、顧客に損害を与えてしまった場合でも、基本的には自分の責任になるわけですから、雇用されていた時よりも、失敗には注意するようにしなくてはいけません。
軽貨物運送業は、軽自動車を運転して、荷物を配達するのが仕事ですが、その裏には、仕事は自分で取るという気持ちと仕事中の責任はすべて自分といった個人事業主としての心構えをきちんと持っておくべきだと言えるでしょう。
心構え②横のつながりを大切にする
軽貨物は、基本的には1人で仕事をするものです。
よく“一人親方”とか“一匹狼”などと言われますし、まさにその通りなんですが、想像以上に大切になるのが「横のつながり」なんです。
どんな仕事でも、同業者との横のつながりは大切ですが、軽貨物は1人親方だからこそ、特に重要になります。
その理由は、軽貨物の仕事というのは、突然無くなることも少なくないからです。
管理人もこれまでさまざまな仕事をしてきましたが、ようやく慣れてきた仕事が突然無くなってしまい、どうしようかと本当に困ったことがありました。
そんな時、横のつながりがあると、仕事を紹介してくれる場合も多いのです。
管理人がやっている横のつながりを作る方法は、同じ業者の軽貨物仲間から始まって、配達先に出入りしている軽貨物の人には、挨拶をしたり、積極的に話しかけたりして、距離を近づけておき、頃合を見計らって、連絡先を交換するというやり方です。
よほど偏屈な人で無い限り、同じ軽貨物仲間ということで、割と気軽に話ができるようになるものです。
管理人が常に注意している2つのこと
最後に、管理人が常に注意していることを挙げておきます。
①約束を守ることで信頼を得る
個人事業主として独立するわけですから「約束を守る」ということは最も重要だと思っています。
これは軽貨物に限らず、どんな仕事でも同じですが、特に個人事業主というのは、信頼を得ることで仕事がいただけるわけですから、何が何でも約束だけは守る努力をするべきでしょう。
ここがいい加減な人は、結局は信頼が得られず、最終的には仕事が回ってこなくなり、廃業に追い込まれる場合も少なくありません。
約束に関しては、とにかく時間で、AM指定の荷物は、たとえ遠回りして、余計な燃料を使ったとしても、午前中に届けるようにしています。
それでも間に合わないという時は、1秒でも早く、お客様に連絡を入れて、遅れる旨を伝えるようにしています。
②安全運転が最も重要
車の運転をするのが仕事ですから、安全運転などというのは当たり前じゃないかと思う方も多いと思いますが、人間というのは良くも悪くも「慣れる生き物」なんです。
最初の内は、運転に気を遣っていても、慣れてくると時間に間に合わせるとか早く終わらせようと、必要以上にスピードを出したり、道を覚えると渋滞回避のために裏道を使ったりと、安全が二の次になってしまうものです。
事故を起こしてしまえば、配達の時間に遅れるどころか、最悪の場合、やむなく廃業に追い込まれることもあります。
安全運転に関しては、状況によって変わりますので、コレという方法はありませんが、特に注意しているのは、春休み、夏休み、冬休みの初日に「今日から学校が休み」と言葉に出して意識しています。
学校が休みになると、思いもよらない時間と場所で、子供や自転車が出てくることがありますから、普段とは違う注意は必要になります。
この2つのことを常に意識して仕事をしています。