軽貨物運送業を開業するには、地元の陸運局に必要書類を提出し、軽自動車検査協会で黒ナンバー発行の手続きを済ませればよいとこの記事でご紹介しました。
このように軽貨物を開業するのは、非常に簡単なのですが、簡単に開業できるがゆえに、開業後のリスクを把握していないという方も多いようです。
管理人も開業当初は、真剣にリスクを考えたことはなかったのですが、長年、軽貨物をやっていると軽貨物運送業特有のさまざまなリスクがあることがわかりました。
そこでこのページでは、軽貨物運送業のリスクについて考えてみたいと思います。
交通事故
軽貨物運送業の最大のリスクはやはり交通事故です。
事故にも、単純な接触事故から、人身を伴う重大事故まで、さまざまな事故がありますが、事故の大小は関係ありません。
例えば、単純な接触事故だとしても、事故の処理に時間がかかりますので、間違いなく配達の時間が遅れます。
どのような理由であれ、配達の時間が遅れるということは、信用が下がる可能性を秘めていますので、最悪の場合、仕事が無くなってしまうということもあり得ます。
対策としては、とにかく事故だけは起こさないという意識を常に持って、運転をすることが大切です。
車の故障
車の故障も軽貨物運送業にとっては、ついてまわるリスクのひとつです。
軽貨物の仕事は、とにかく距離を乗りますから、車には目に見えない負担がかかっているものです。
例えば、最も距離を走る長距離のスポット便などは、最低でも1ヶ月に5000km以上走ります。
単純に計算しても年間60000km、新車だとしても、車検までに120000kmも走ってしまいます。
また、比較的、短距離の宅配でも、1日50~100km程度は走りますので、1ヶ月に1500~3000km、年間18000~36000kmで、新車だとしても車検までに36000~72000kmは走ることになります。
故障する場所もエンジン関連、足回り、電気系統と修理費用が高くつく箇所の場合も多いので、頭の片隅に入れておいた方が良いでしょう。
車の消耗品
車の消耗品は仕事を行う上で必要なので、経費となりますから、厳密にはリスクとは違うかもしれませんが、毎月の売り上げから支払うわけですから、金銭的なリスクと言えなくもありません。
消耗品には、エンジンオイルやブレーキオイルなどのオイル関係、ファンベルトやエアコンベルト、タイミングベルトなどのベルト関係、ブレーキランプやウインカーなどの電球関係などがありますが、特に気を遣うのがタイヤです。
距離を走るため、減りも早いですし、沖縄を除く日本のほとんどの地方は雪が降る可能性がありますので、冬はスタッドレスタイヤに履き替える必要があります。
管理人はタイヤを一度履き変えたら、履き潰しと考えていて、ノーマルタイヤでも、スタッドレスタイヤでも、なるべく安く入手するようにしています。
まとめ
細かく言えば、他にもありますが、軽貨物をやっている人にとって常に不安を感じているのは、この3つのリスクだと思います。
軽貨物で開業するというと「1人でできる」や「月収50万円以上可能」など良いことしか目に入りませんが、これから軽貨物を開業しようと思っている方は、ここで挙げたようなリスクがあることを理解して、しっかりとリスクマネージメントをしていくことが重要になるのではないでしょうか。