軽貨物運送業で使う車は、4ナンバーの軽貨物自動車と決まっています。
4ナンバーの軽貨物自動車に営業用の黒ナンバーをつけたものだけが、荷物を運んで運賃をいただけるわけです。
軽貨物運送業は基本的には個人事業主ですから、所有する車の維持費はすべて自己負担になります。
通勤やレジャーで使う車と違い、毎日、相当な距離を走りますから、消耗品の交換はもちろん、故障なども多くなりますので、維持費は予想以上にかかると思っていて間違いないでしょう。
車の維持費にはいろいろありますが、車を所有している以上、確実に来るのが車検です。
そこで今回は、軽貨物の車検についてのあれこれを考えてみましょう。
軽貨物の車検の期間は?
軽貨物の車検の期間は2年です。
普通車で4ナンバーの貨物の場合、1年ごとに車検になりますが、軽自動車を新車で購入した場合、軽乗用は最初の車検は3年後になりますが、軽貨物は最初の車検は2年後になりますので、軽貨物運送業で使う車は2年ごとの車検となります。
2年ごとの車検は、黄色ナンバー、黒ナンバー関係なく同じです。
軽貨物の車検の費用は?
軽貨物の車検で絶対にかかる費用は「法定費用」と呼ばれているもので、いわば車検の原価のようなもので、車検を受ければ必ずかかる費用です。
法定費用とその内訳は以下のとおりです。
法定費用合計:34370円
重量税:6600円
自賠責:26370円
手数料:1400円
この他、書類代として数十円程度かかりますが、35000円あればお釣りがくる金額です。
しかし、この金額は検査に通る水準を満たした車の場合の金額で、なおかつ自分で車検を行うユーザー車検の場合の金額です。
軽貨物運送業で使っている車の場合、ほぼ確実に部品の交換などが必要になってきますし、ディーラーや民間車検場に依頼すれば、この金額プラス手数料がかかります。
また、点検整備や消耗品の交換、不具合の修理などを車検時に行う場合も多いですから、車検費用の予算としては10万円程度は考えておいた方が良いでしょう。
軽貨物の車検のタイヤは?
軽貨物の車検時に意外と知られていないのがタイヤです。
一般的には、軽貨物に軽乗用タイヤを履かせていると車検に通らないと言われていますが、厳密に言うとそれは間違いです。
ただし、乗用タイヤを履かせた状態で車検を通すには、車検証に記載されている最大積載量の積み込み時や定員乗車時にタイヤにかかる荷重が基準に沿っているか否かが条件になります。
基本的に乗用タイヤの場合、この条件を満たしていない場合がほとんどですので、軽貨物には軽貨物用のタイヤを履かせて車検を受けるのが間違いないということです。
現時点で、軽貨物運送業で使う車の車検基準に対応しているタイヤは「145R12 6PR」が一般的となっています。
まとめ
個人事業主の軽貨物運送業は、ある意味、経費との戦いでもありますので、2年ごとにやってくる車検の予算を考えておかないと結構、きついものがあります。
可能であれば、車検費用として毎月積み立てをしていくのがベストですが、売り上げによってはそれも難しい場合があるのも事実です。
車検時に余分な費用がかからないよう、常日頃から、乱暴な運転をしないように大切に車に乗り、出来る限りのメンテナンスをしておくことを心掛けておくことが大切だ思っています。
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