今まで普通車にしか乗ったことがなくて軽貨物運送業を開業する方もいらっしゃると思いますが、そいうった方が感じることの一つに軽貨物自動車のパワー不足があります。
特に軽貨物運送業で使う軽バンなどは、普通の軽自動車と比べても車重が重いので、加速時のもたつきに戸惑うこともあります。
ましてや荷物を満載にしている時などその差は歴然です。
そのパワー不足を解消できるのがターボエンジンを搭載した軽貨物自動車です。
ターボというのはエンジン内に空気を取り入れるための過給機のことで、排気ガスを利用してエンジン内に強制的に空気を送り込むことでパワーアップさせる仕組みです。
それに対してノーマルエンジンのことを自然吸気エンジンをノーマルアスピレーションの略でNAと表記します。
ターボとNAを乗り比べれば、その差は歴然としていますので、加速時のもたつき感を解消したいならターボ車を選んだ方がいいでしょう。
しかし、ターボというのはエンジンの回転数が上がることでその性能を発揮する仕組みですから、必然的に燃費が悪くなります。
遊びや通勤で使うだけの車なら多少の燃費の悪さは気になりませんが、軽貨物運送業で使うことを考えると多少の差でも積み重なれば大きくなります。
ましてや軽貨物運送業は個人事業主ですから、燃費が悪い=経費がかさむ=収入が減るということですから、まさに死活問題です。
だからといって、軽貨物自動車のパワー不足を解消してくれるターボ車を初めから排除してしまうのはちょっともったいない気がします。
そこで、パワーと燃費の関係を考えてみたところ、地域特性や仕事内容によってはNAよりもターボを選んだ方がいいと思われる場合があることがわかりました。
地域特性
まず地域特性を考えてみます。
地域によっては坂道が多い場所がありますが、荷物を満載にした状態でのNAの軽貨物自動車での登坂走行は遅すぎます。
ただ遅いだけなら自分が我慢すればいいだけですが、公道を使わせてもらっているわけですから他の車にも迷惑がかかるだけでなく、あおり運転を助長させる原因になったり、最悪の場合、事故を引き起こす危険性もあります。
そういったことを考えると坂道の多い地域では、ターボ車を選んだ方が良いのかもしれません。
仕事内容
次に仕事内容で考えてみます。
軽貨物の仕事には、宅配など主に一般道を利用して短距離を走る仕事とスポット便など主に高速道路を利用して長距離を走る仕事があります。
坂道の少ない一般道を利用して乗り降りが多い宅配などの仕事の場合、加速を必要とする場合は少ないわけですから、エンジンを高速回転させることも少ないということになり、そもそもターボの特性を活かしきれません。
逆に高速道路を利用して長距離を走る仕事の場合、エンジンは常に高速回転をしているわけですから、ターボの性能を活かせるだけでなく、高速道路にも登坂走行がありますから、ある程度の加速ができないと危険でもあります。
まとめ
これらを踏まえた上でターボか?NAか?をまとめますと…
坂道が多い地域や高速道路を利用する仕事 ⇒ ターボ
平地や住宅街の地域や一般道を利用する仕事 ⇒ NA
ターボとNAの新車購入時の差額は同グレードで約10万円ほどですから、それを高いと感じるか安いと感じるかは個人の価値感ということになりそうです。
ちなみに管理人は今までNAばかり乗り継いできましたが、次はパワー不足を感じずに快適に走れるターボに乗ってみたいと考えています。
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